やりがいや達成感を
感じながら働けます。
1998年入社
インタビュー
CASE1
入社前はどんなことをされていましたか?
大学卒業後、機械メーカーに勤務していましたが、25歳のときにスキーの事故で脊髄を損傷しました。当時はもう人生終わりだと思ってほんとうに落ち込みましたね。ひとり暮らしをやめて実家に戻ったのですが、近所の人に会うのがいやで引きこもりがちでした。そんな私を無理矢理外に連れ出してくれたのが仲のいい友人たち。元来アクティブに行動するタイプだったので、受傷前と同じように出かけて遊ぶことが、精神的にも肉体的にも受傷前の生活を取り戻すためのいいリハビリになりました。
入社の経緯は?
勤めていた会社は退職を余儀なくされたのでハローワークで相談したところ、いきなり働くことは難しいのではないかと障がい者のための職業訓練施設である職業能力開発校を紹介されました。それまでの生活で障がいのある人と関わることがなかったので、最初はその中に自分がいることに少し抵抗があったのですが、みんなとしゃべったり遊んだりしていると、障がいがあってもなくても一緒じゃないかと気づきました。早く社会復帰したいという気持ちがあったので、1年の訓練の後、学校の紹介により当社に就職しました。
入社してみてどうですか?
障がいのある人たちが、自ら工夫をしながらイキイキと仕事をしいることにとても驚きました。受傷時は社会復帰も危ういのではないかと考えていましたが、配慮のある環境であればやりがいや達成感を感じながら仕事ができるんだ。自分も負けずにがんばろうという気持ちになりました。また、障がいのある社員と関わることにより、他の人の気持ちや思いを考えることが多くなりました。
仕事の内容は?
入社以来15年ほどは、印刷部(現メディア・クリエイティブ事業部)の営業を担当していました。当時はほぼ毎日、日本生命の本店まで社用車で通い、各部門をまわって印刷物の製作を請け負うための営業活動を行っていました。子会社だから自動的に発注してくれるわけではなく、ときには大手の印刷会社に伍して交渉し、仕事を取ってくるのがおもしろかったですね。車いすであちこち移動していると必ず覚えてもらえるので、それはいい宣伝になりました。現在の人材開発部の仕事を担当する前は、日本生命から委託された役所業務を担う部署で、1つのグループの運営を任されていました。業務の進捗管理も当然行うのですが、私のもっとも大切な仕事は、いろいろな障がいのあるメンバー一人ひとりをフォローし、ときには悩みごとも聞きながら、その人が前向きに気分よく働けるように応援と配慮をすることです。課長職になって以降、会社や先輩方に助けてもらっていた立場から、自分の想いを若い社員に伝える立場になりました。障がいのある人がイキイキと働ける当社の風土は、社員自らが自分たちで築いてきたからこその強さがあります。それを継承していくのも古株になってきた私の役割だと思っています。
障がいに対してどんな配慮がありますか?
床は基本的にフラットでドアは引き戸になっており、通路にも余裕があります。車いす使用者対応のトイレも男女別に複数あり、仕事をするうえで困ることはありません。
脊髄損傷特有の突発的症状のため、急に帰宅したり休んだりしないといけないことがあるのですが、そういったことも問題なく受け入れてくれます。以前、治療のために入退院を繰り返し、かなり長期にわたって休職したことがあるのですが、戻る場所をつくって復帰するのを待っていてくれました。そういう配慮はほんとうにありがたいですね。
就職活動中の方へのメッセージ
message
当社への志望を前提とするなら、自分の苦手なこと、得意なことを理解しておくことが大切です。当社は「お互いの障がいを理解し支え合う」ことを特徴としています。相手のことをわかろうと思ったら、まず自分のことを相手にちゃんと説明してわかってもらわないといけないし、そうでなければ相手もわかろうとはしてくれません。
もうひとつ、どんなことでもいいので仕事をする理由や目標を持ってください。自分のやりがいのためでもいいし、誰かによろこんでもらうためでもいい。収入を得ることも立派な目標です。そういう目標を明確に持つことで、仕事を長く続けられると思います。
私の LIFE STYLE!
ある1日のスケジュール
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6:30
起床
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9:00
出勤…手動運転補助装置を付けたマイカーで通勤
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10:00
グループ業務の進捗管理・確認
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12:00
昼食
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13:00
書類確認・指示・打ち合わせ
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16:30
委員会のミーティング(水曜日)
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19:00
退社(残業がある場合)
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20:00
夕食・家族団らん
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23:00
就寝
ある休日の過ごし方
1日は妻や子どもへの家族サービス、もう1日は自分の好きなことをさせてもらっています。よく行くのは若い頃から趣味にしている釣りです。息子と一緒に琵琶湖でルアーフィッシングをするのが一番の楽しみですね。もっと釣りを満喫できるように、早く息子が船舶免許を取ってくれないかなと思っています。