心の許容量が広がり、
臨機応変に対応できるように
なりました。
2016年入社
インタビュー
CASE3
入社前はどんなことをされていましたか?
高校を卒業するまでは、知人から「Kさんてちょっと変わっているよね」と言われることがありましたが、障がいについて話をできる友人は少なく、知識もありませんでした。
大学では日本語学を中心に学び、夏は研修でネパールに行き、現地の小学生に日本語を教えていました。失敗もしましたが、その経験を次に活かそうと結局3年間参加しました。また、社会学のゼミでは、自身の障がいのことを異文化協働の視点から捉え、障がい者というマイノリティーの立場からマジョリティーに向けた論文を作成しました。研究の過程で障がいそのものの知識も深められたし、自分を見つめ直すこともできました。
入社の経緯は?
障がいのことをクローズにして生きてきたので普通に就職活動をしていたのですが、秋口になっても内定には至らず、ストレスで気持ちの波も激しく出るようになりました。このまま就活を続けて就職できたとしても長く働けるのかなと不安になり、障がい者雇用も考えるようになりました。気持ちを切り替えたことが転機となり、合同面接会で当社のことを知ってからは、見学、職場体験、面接と迅速に進み、今ここで働かせてもらっています。
入社してみてどうですか?
今は障がいのある人がまわりにたくさんいて、自分と同じような経験をしてきた仲間と、障がいについて気軽に話せるようになりました。
そして、手話が使えるようになりました。私が所属するグループは約1/3の人が聴覚に障がいがあるので手話が使えないとコミュニケーションがうまくできません。入社したての頃はたどたどしい手話や指文字でコミュニケーションをとっていましたが、私は興味を持ったことに熱心に取り組む傾向があるので、半年もすると手話で仕事を教えてもらったり質問したりできるようになりました。今は手話通訳のできる「手話コミュニケーター」(社内資格)をめざして勉強しています。
仕事の内容は?
日本生命のお客様の住所の確認業務を行っています。日本生命からお客様に向けてさまざまな通知物を郵送しますが、中には引っ越しなどで不着となるものがあります。その不着となったお客様の新しい住所を確認する業務を担当しています。私の障がい特性でもあるのですが、どうしてだろうと思うと深く掘り下げてしまうところがあり、謎解きのような要素があるこの仕事は、すごく私に合っていると感じています。
個人で解決できなければ同僚や上司に相談し、チームプレーで解決するのですが、上下関係を気にせずに聞きやすい雰囲気で、いつでも応援を要請できるのも心強いですね。
障がいに対してどんな配慮がありますか?
入社初年度の初日から年20日間の有給休暇が付与され、通院の面で助かっています。また、朝、体調がすぐれず、急にお休みをいただくことがあるのですが、「わかった。明日元気に出社してね」と認めてくれるのもありがたい配慮だと感じています。
上司をはじめとするメンバーに、私がどのような障がい特性を持っているかを理解してもらっていることもありがたいと思っています。私には思い込みが強い傾向があり、要領を簡潔に説明するのが苦手なのですが、上司も同僚もいやな顔をせず、時間をかけて確認をしてくれます。そうした配慮の中で、私自身の心の許容量も広がり、以前より臨機応変に対応できるようになりました。
就職活動中の方へのメッセージ
message
就職活動では、自分が入社したい企業のことを知るだけでなく、自分のことを企業に知ってもらうことが大事になってくると思います。特に障がいがある人だと、自分がどういう障がいを持っているのか、何が得意で何が苦手なのかなどを自己分析し、短い時間や簡潔な文章で説明できるようにすることが、自分に合った就職につながるのではないかと思います。そういう相互理解がなければ、入社してから苦労することになってしまいます。
私の LIFE STYLE!
ある1日のスケジュール
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6:00
起床
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9:00
出社
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10:00
住所の確認業務
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12:00
昼食
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13:00
グループミーティング
(グループミーティングでは手話通訳を務める) -
17:30
業務終了
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17:45
手話コミュニケーターの育成教室
(業務終了後に、社内行事で手話通訳を務めることができる「手話コミュニケーター」の育成教室に任意で参加(月2回程度)) -
18:30
退社
(会社帰りには同僚と一緒に梅田や福島でおいしいスイーツやディナーを楽しむことも) -
19:30
帰宅
-
23:00
就寝
ある休日の過ごし方
休日は1日は出かけて、1日は家でゆっくりすることが多いですね。これをやりたいと思ったらすぐに行動する方なので、興味のあることはどんどん挑戦しています。やってみて楽しければ続けるし、そうでなくても経験できてよかったと割り切る感じです。職場の仲のいい同僚と遊ぶことも多くて、白浜や城崎温泉に旅行をしたり、大学の友人と食事や買い物に出かけることもあります。